あぶろぐ

初心に戻って "あ" から始めよう

きっかけは、月曜日から

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月曜日というのは、嫌われ者である。土曜・日曜と、平日から離れた生活を満喫していたが、それを引き戻すのが月曜日なのである。

かく言う私も、FF15のメインヒロインであるルナフレーナ様が崩御あらせられましたこと、学校に行く前向きな気分を持ち合わせていなかったため、月曜日は苦手である。昨日プレイしていたゲームに影響されるなんて、流されやすい人間だなというツッコミは甘んじて受けよう。

始業まであと2分。学校まであと320m。

走れば間に合うのだが、こんな気分では走れない。いや、正確に言えば走れるのだが走りたくない。ダックスフンドとその主人が歩き出さない。きっとダックスフンドは散歩に行きたくなかったのであろう。私が見かけてから、一歩も前に踏み出していない。月曜日だから、犬でも外に出たくないのである。私は、学校に行くのを諦めた。

せっかくここまできたのだから、何かしら用事を済ませてから帰ろうと思い、持ってきていたMacBookで作業をできる場所を探した。交差点を渡った先にルノアールがあった。

ルノアールという品のあるところには今まで行ったことがない。ドトールなら行ったことがある。ドトールは素晴らしいお店である。知り合いのおじさん曰く、「絶対にタバコ吸えるから最高だ。今時、外で吸っちゃダメだからな。」と。そのおじさんは、GWにやることがなさすぎて、5日間ずっと犬の散歩をしていたらしい。そんな愛犬家の言うことだから、ドトールは素晴らしいお店である。

ただ、私はルノアールを選んだ。理由は特にない。あるとすれば、一番近くにあったからだ。とにかく歩きたい気分ではなかったのだ。

お店に入ると、「すぐに店員が参りますので、お並びになってお待ちください」との看板があった。月曜日の朝ということもあって店内ガラガラ状態であったが、ルノアールのローカルルールというのも分からないということもあって入口で待った。

「いらっしゃいませ」と、これまで出会った店員スマイルランキングに上位3名に悠々とランクインする笑顔で出迎えてくれた。ここは絶対に良いお店である。「おタバコは吸いますか」と。私はまだおじさんではないので「吸いません」と言い、禁煙席に案内された。知り合いのおじさんにぜひ伝えたい。ルノアールも素晴らしいお店であることを。

座ってまず思ったのが、店内にゆとりがあることだ。椅子の大きさや隣の席までの距離が広い。ルノアールの独特の品のある雰囲気は、このゆとりが生み出しているのではないのか。お店に入ってから、どんどん精神が落ち着くのを感じる。これは、お店のゆとりが、私の心のゆとりを生み出してくれているのかと思う。

初めてのカフェなら、まずはオードソックスにコーヒーを注文したくなる。私も例外なく、ドリップアイスコーヒー(¥590)を注文した。モーニングの時間帯であったので、バタートースト・玉子・スープ(¥60)も注文した。プラス60円でつけられるなんてお得感が強くて気分が気持ち良くなった。

コーヒーの味は、奥から引き出している深みのある苦味がたまらなく美味しく感じた。美味しいコーヒーは、苦味に任せて出来たものではなく、コーヒとは思わないほどのさっぱり感に、喉のあたりで感じる苦味の2つを感じるものである。もちろんこれは主観的な意見なのだが、分かっていただける方は多いと思っている。

モーニングも美味しかった。暑くなってきたから、冷たいものを口に入れたいと思いがちだが、暖かいスープを口にしてから、その安直な考えを恥じた。こんな私にこそ、心から暖かくなるものが必要だったと思ったからだ。そもそも、320mも歩くのを諦めるなんておかしい。歩いても間に合う距離なのに、サボりたくなるこの気持ちには、心を温める必要がある。そのためのスープだと思った。必要なものほど、手にしてから必要なことだと自覚するものだなと思った。

モーニングを頂きながら、店内を見渡した。2つ隣の席にいる定年退職をしたと思われるおじいさんが、スポーツ新聞を読みながら優雅な朝を楽しんでる。年金と退職金が主な収入源だろう。私もいっぱい稼いで、定年後もルノアールでモーニングを楽しめるように頑張ろうと思った。

前の席にいる人は、ノートパソコンを広げて何かしている。MacBookではなく、ThinkPadというのが好感が持てる。スタバといえばMacBookというのが定説だが、ルノアールではThinkPadなのだろう。この人、見た目からして20代なのだが、仕事は何をしているのだろうか。Pocket Wi-Fiを持っていることから、普段から外で作業をしているのであろう。オフィス勤務なら、オフィスのWi-Fiを使えば良いので、この人はオフィス勤務ではないと思う。もしかして、フリーランスなのかもしれない。そしたら何のフリーランスなのか。Web系エンジニアなのかな、それとも若き社長さんなのかな。私がこんなことを考えている間に、フリーランスかもしれない人は、お店のお手拭きで机の汚れた部分を拭いてからレジへ向かった。普段からこのような振る舞いが出来るなら、きっと良い人だろう。エンジニアだろうが社長だろうが、世の中に良い影響をもたらしているはずだ。そう思い始めてから、もはや職業とかどうでも良くなった。

後ろの席にいる人は、会社役員だろう。月曜日の午前10時にルノアールで良くわからない資料を読んでいるから、会社役員だろう。もはや役員でなくても良い。世の中に良い影響をもたらしていると思うからだ。世界のために頑張ってください。

そんなことを思いながら、MacBookを広げてこの文章を書いている。とても快適である。月曜日は嫌われ者云々とかどうでも良くなってきている。ルナフレーナ様も私の気持ちの変化に喜んでくれているだろう。

こんな気持ちになれたのは、心にゆとりをくれたルノアールのおかげであって、そのルノアールに行こうと思った月曜日独特の気だるさだろう。月曜日やるじゃないか。憂鬱な気持ちにさせる月曜日だが、新しい発見のきっかけを与えてくれるのも月曜日なのかもしれない。

ありがとう、月曜日。

これからもルノアールに行こうと思う。店員スマイルランキング上位のスマイルも見たいし、コーヒーとモーニングを楽しみながら、世の中を楽しみたい。ちなみに毎週月曜日は、ルノアールEdyカード(¥100)で決済をすると割引率が上がるみたい。これは月曜日に来てくれと言っているのと同等だ。

そろそろ2限が始まる時間だから、やっぱり学校に行こうと思い、レジに向かおうとしたら、温かいお茶を持ってきてくれた。これから学校頑張ってと応援してくれているのだろう。ルノアールのサービスは隙がない。こんな人間に私はなりたい。

温かいお茶が口の中で感じるうちに外に出たくなったので、お茶をいただいてすぐに席を立った。これから日常に戻るんだ。日常に戻ったら、先週よりも世の中に良い影響を与えよう。1人でも多くの人のお役に立てるように頑張ろう。

そう思いながら、お店を出た。さっき立ち止まっていたダックスフンドはもういなかった。